アルプス山脈で北と南が分断されていたはるか昔、人々が馬やラバを引いて通った交易路の一つで、Via malaとはレート・ロマンシュ語で悪路を意味します。
現在、アルプス越えのルートは高速道路とトンネルにとって代わり、ヴィアマーラ渓谷は断崖絶壁の険しさと神秘的なヒンターライン川を楽しむ観光地へと変貌しました。
渓谷の下まで階段が設置されてあり、降りて行く事が出来ます(冬季は閉鎖)
321段の階段を降りて行くとすぐ下を流れる川の爆音に包まれ、天を覆うように切り立つ両壁に挟まれて細い空を見上げる形になります。ここを身一つで通った先人達の無謀さや努力に唖然とする。
こんなとこ、どうやって通っていったの。
車の方は近くに駐車場があります。
その他、バスがZillisとThusis間を運行しておりViamala-Schlucht下車、こちらも冬季は運行していない模様です。行かれる際は事前に調べてからお出かけください。
ヴィアマーラ渓谷に入るには入場料が必要です。
営業時間と料金はこちら↓
ベビーカーはインフォメーションセンターで預かってもらえると思いますが、抱っこ紐利用で渓谷に降りる場合、濡れていたり急な階段があったりするので、足元には細心の注意が必要です。無理しないでください。
こちらの渓谷に降りて行く道から山に入るハイキングコースが分かれています。ここからしばらく歩くと、サランサス橋 Punt da Suransuns、という橋に行きあたります。この橋、シュッとしてる。美しい。
川沿いをどんどん歩いて行きます。
この付近にはViamala Schluchtを起点としたハイキングコースが沢山あるのでハイカーと頻繁にすれ違います。キャニオニングに挑戦しているグループも見かけました。
この水の色ね。
深いグリーンが神秘。水の妖精が出てきそう。
この時は夫と長男が少し水に入りました。
やはり流れが速くて、浅瀬で幼児が遊べるところはあんまりありません。
長男のふくらはぎくらいの水深で、ほんの5m四方くらいの場所でも喜んで遊んでいましたが、水がね想像以上に冷たい。
これスイスでは(たぶん30度ほどの)最高気温じゃないのってくらい暑い真夏だったんですが、水は冷たいわ、風もあるので体はすぐ冷えます。
夫と長男も10分程であがってきました。
私なんか入ろうとも思わない。寒いに決まってる。
河原で流れを見ているだけで満足です。
トイレはヴィアマーラのチケット売り場があるインフォメーションセンターにあります。
そちらに渓谷を目下に望む小さなカフェもありますが、混んでいることが多いのと、お値段がかなり強気なのでおススメしません。
その他まわりには大自然しかないです。
ですのでお出かけ前に食料などは自分で準備して行くのがいいと思います。
渓谷に降りて、ふたつの橋を見て帰るだけなら滞在時間は3時間もいらないかと。
長男はまだ3歳だったから、この時は川辺でゆっくり遊んで帰りました。川沿いをずっと歩いて、半日は大自然に包まれてました。
いいでしょ?
せっかく来たなら、この環境でボーっとしてみませんか?最高の贅沢です。
こちら最寄りの街は車で15分ほどのThusis(トゥージス)です。バスの発着地でもあります。
Thusisはベルニナ線の駅で、観光列車ベルニーナエクスプレスが走っていますので、絶景列車の旅のついでに立ち寄ってみてはいかがでしょうか?