ドイツ語ではJugendherbergen(ユーゲントヘアベルゲ)と呼ばれ、ドイツ国内のユースホステルの数は世界一多い、500以上の施設があります。
なぜか? ドイツはユースホステル発祥の地なんです。
ドイツの小学校教師リヒャルト・シルマンは児童を連れて課外授業の旅行を頻繁に行っていたが宿泊施設を見つけるのに毎回とても苦労していました。1909年、豪雨のために緊急避難的に小学校に避難したことからユースホステルの案を思いつき、ユースホステル運動を始めました。
ふたつの大戦を経て多くの施設が失われるなど苦難の時期を乗り越えて、安価で良質な宿を提供する世界的な宿泊施設グループとして多くの人に利用されています。
若者向けの安価な宿泊施設としてスタートしたユースホステルは、以前は利用に年齢制限などがありましたが、現在は年齢に関係なく利用することが出来るようになりました。
現在はむしろ家族向けの宿としてファミリーの利用が多くなっています。
宿泊するには基本的にユースホステルの会員でないといけません。年会費を払えば一年間有効の会員証を作って貰えますが、ビジター料金として追加で料金を払えば会員でなくても利用できる施設もあります。
家族で利用する場合、子どもも含めた家族全員が会員にならないといけない所や、宿泊者のうち誰か一名が会員であれば他の宿泊者は会員証が要らない所や、ビジター料金の支払いのみで利用できるところなど、施設によってばらつきがあります。
会員証は日本を含めて世界中のユースホステルで有効なので、色々な所を旅して回るような人には向いています。
ドイツのユースホステルは総じて清潔で、施設も使いやすく安全なので高コスパだと思います。
施設内に子どもの遊べるプレイコーナーや卓球台などがあり、家族が過ごしやすいところが多いです。
ホテルでは5人以上で一部屋を利用するのが難しかったり、予算的に厳しくなってしまう事がありますが、ユースホステルなら大人数で一つの部屋を利用することもできます。
二段ベッドを何台か設置してコンパクトな部屋の設計にしている施設が多く、8人部屋を家族で貸し切りなんて使い方が出来るのもユースホステルならでは。
1人で利用する場合は高確率で相部屋になるようですが、2人以上なら部屋に空きがあれば貸し切りで利用できることもあります。
小さい子どもと一緒に宿泊するなら、夜泣きなどの心配もあるし、個室として利用できる方がいいですよね。
ではまずはドイツのユースホステルに泊るメリットから。
ユースホステル利用のメリット。
・予算を抑えられる。1泊朝食付きで25€ほど(変動制)でリーズナブル。朝食、夕食2食付けても35€くらいです。17歳以下はさらに安く泊まれるので、家族のお財布に優しい。
・清潔で安全。設備が整っている。
・会員になれば全てのユースで会員価格で宿泊できる。ドイツには各地にユースホステルがあるので便利。
・どこでも英語が通じる。
・山の上や、湖のほとり、古城など立地が素晴らしいところがある。
・家族連れに温かい。どこのユースホステルも小さな子供連れ向けにプレイコーナーがあったり、ゲームを置いていたりして子どもが過ごしやすい。他のお客さんに気を使い過ぎることもない。
ユースホステル利用のデメリット。
・1人で泊まる場合は高確率で相部屋になる。個室を希望の場合は割高な料金を払わなければならないことも。
・二段ベッドの部屋が多いので子どもと添い寝しにくい。
・寝具のカバーは自分でセットして、チェックアウトの時に自分で片づけなければいけない。
・チェックアウト時刻が9時30分と早い。
・すごく不便な場所に立地していることもある。
・特に平日利用である事ですが、学校の団体宿泊などと重なると賑やか過ぎることがある。
ユースホステル利用時に見極めること。(施設により差があります)
・立地。バス停から徒歩15分などと書いてあっても、急坂を15分登るのは無理な場合もある。
・バス・トイレは共同か。室内にあるところと共同で室外にあるところがある。
・タオルは付いているのか。付いていない場合は有料で貸し出ししているところが多い。
・WIFI環境があるか。ほとんどの施設で全館WIFIフリーだが、ないところもある。
・夜間、早朝にレセプションが開いているか。到着、出発時間が特別にずれ込む場合は要確認。
・館内で食事や飲み物を調達できるか。周辺に何もお店が無い場合はなるべく持ち込んだ方が良い。
・都市部のユースホステルの場合、駐車場の有無。
その他、私が予約した時はネットの宿泊予約サイトで見るより、ドイツユースホステルの公式サイトで見た方が値段が安かったです。
その時や施設によって変わるので両方チェックしてみることが大切ですね。
実際に泊ってみたお話はこちら↓
次回はちょっと面白い、変わったドイツのユースホステルを紹介します。
もちろん家族向けですよ。
古城ユースも!