各国の制限緩和が進み、航空業界も徐々に事業を通常運転に戻すべく運航の再開に向けてさまざまな感染症対策を発表しています。
搭乗前に乗客の健康診断や検査を行ったり、搭乗中のマスク着用を義務付けたり。
そんな中、LCCライアンエアーが発表したのはこの対応策。
トイレ待ちの列が出来るのが密だから、それを防ぐため。だそうです。
ライアンエアーは以前にも『トイレ有料制』を導入しようとした経緯があり、これが出て来てもまぁ驚きはないんです。
ヨーロッパでは、市井の公衆トイレは有料の所がほとんどで、飲食店や商店のトイレを借りたい場合は店員に許可を取ってトイレ利用するのが常識なので、この『航空機でトイレ許可制』も違和感なく案が導入されたんだと思います。
ライアンエアーはそれでいいですよ、就航路線も主にヨーロッパ内で、長距離は飛んでいないですし。(10時間を超えるような長時間飛行ではない)
でも、この『トイレは許可制』が航空業界全体のスタンダードになるのは反対です。
感染症対策というなら、密を避ける事も対策ですが、手洗いも重要な対策のはず。
それが『トイレ許可制』になって頻繁に手が洗えなくなったら、何のための対策かと思うのですよ。
『トイレ許可制』にすることで乗務員の負担は増えるでしょうしね。
エコノミー症候群は十分に水分を補給して防ぎましょう。と機内でアナウンスされています。水分補給したら排泄しないといけませんが、『トイレ許可制』で我慢してしまう乗客はきっといるはず。
飛行機でトイレを利用する人は、何も全ての人が排泄目的ではないと思うんですよ。
私は前回搭乗した時にホントに頻繁にトイレに行きましたが、手を洗うためだけに行ったのも何回もありました。これだけ感染症対策が叫ばれているのですから、事あるごとに手を洗うのは私にすれば普通の事。
その他、長距離路線では歯磨き、洗面が目的の人も多いと思います。
トイレに並ぶのが密で良くない、とするなら座席を2席くらい取っ払ってトイレとは別に手洗い台を設置すればいいんですよ。
手洗い、洗面、歯磨き、身だしなみを整えたい人はそちらを使い、トイレ利用の人と分散すれば並ぶ人も少なくできるのではないでしょうか?
その他、ファミリー利用が多い路線にオムツ交換と授乳が出来る個室や更衣室(客室乗務員も着替えの時使える)を別途設置するなど、座席を密に出来ない分、そこにスペースを割り当てたらいいのではと思うのですがどうでしょうかね。
単純にその分、トイレを増やせばいいのでは?という声もあってしかるべし。
航空業界が大きな損害を受けたコロナ危機の中で、各社感染症と共存しながら営業を続ける対策を模索している過程にあります。
機内サービスの変更やトイレ利用についても対策案が出てくるのは理解できます。
でも本末転倒な案や、現場が混乱するだけの案はいらない。
ふぅ、一気に吐き出しました。
こんな事、ツイッターとかで書けばええやん。とも思うのですがツイッターやってないのでここに書いちゃいました。
棘の道を行く航空業界。
変わるならより良く変わって欲しい。と願う末端ユーザーのつぶやきでした。