ドイツは、事実上ワクチン未接種者のロックダウン

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アドヴェントに入ってからクリスマスマーケットの記事にいくらかアクセスがあるようなので、それに関連してドイツの新型コロナ措置について現地情報をお届けします。

 

クリスマスマーケットはドイツ全土で中止されたか、開催されていても規模が縮小されています。

どこも2G(ワクチン接種済、感染からの回復)、2G+(2Gの人がさらに検査をして陰性の場合のみ)で訪問が許されていて、実質ワクチン未接種者は入場出来ません。

会場が限定、縮小され、その地域の状況によってはいつ閉鎖になるか分からない。という厳しさです。

その土地の名称とWeihnachtsmarktと入力して検索すると、たいていは公式サイトへとたどり着けるのでお出かけ前に最新情報をご確認ください。

 

ではドイツ以外のクリスマスマーケットはどうかなと思って、家からまぁまぁ近いフランス・ストラスブールのクリスマスマーケットを調べてみたら開催はしているみたいですね。

noel.strasbourg.eu

会場に入るにはヘルスパスの提示が必要とあり、外国人の場合はワクチンパスの提示ってことですよね。

マスク、手指消毒の徹底。

指定エリア以外での飲食禁止。

しかも、夜の営業が20時までとなっています。

 

こちらでは、アドヴェントからクリスマスにかけての時期は1年の内でも一番大切な行事なんですよね。

冬の感染拡大はある程度予想されていたことですが、せめてクリスマスを親族で集まって楽しく過ごした後なら、冬ごもりも我慢できたのに。

とはいえ、去年と違うのは完全なるロックダウンではないという事。

2Gや2G+といった制限はありますが、商店やレストランは営業しているし、国境を越える事も可能、夜間外出禁止令もありません。

幼稚園、学校、職場も通常運営。

大規模イベントは収容人数制限があります。

 

しかし、ワクチン未接種者に関してはほぼロックダウン状態に戻りました。

  • 生活に必要な食料品店以外の小売店へは入店出来ない。
  • 余暇・イベント等の施設、レストラン、劇場、映画館へは入場できない。
  • 私的な集まりにおいては、自らの世帯と最大2名までの他の1世帯の者に限られる。(14歳未満は例外)
  • 公共交通機関を利用する際には陰性テスト証明が必要。

 

職種によってはワクチン接種義務も議論され、一般の仕事場でもワクチン未接種者は出勤出来ないような流れにだんだんになってきています。

既に、ワクチン未接種者の病欠は手当をもらえないのだそうです。

 

パンデミックを抑え込む手段がワクチンに限られている現在においては、それも仕方がないのかなと思いますね。

 

誰もが息を呑んだ驚異の第4波の数字。

ドイツの1日の新規感染者数最多の76,414件を記録した11月25日の7日間平均は57,925件でした。

その後、12月5日の7日間平均は52,188件と感染のピークは過ぎたように感じます。

新規感染者の数に比べて、死亡者数は前回の波の時の約半分で済んでいるのは、ワクチン接種が進んだ結果です。

制限措置の段階を上げたり下げたりする指標は、入院率をもとに決められるようになりました。

ブースター接種とワクチン接種率が上がり、病床に余裕が出来れば厳しい制限も必要なくなるでしょう。

 

ドイツが第4波の大波に洗われはじめた頃、日本の感染者数が急に減少したというニュースはこちらでも話題になりました。

感染者数の減少は本当に喜ばしい事です。

それは間違いないんですよ、実際日本では感染の波がすごく小さくなったのでしょう。

 

でも、ひとつ聞いていいいですか?

日本ではどれくらいの人が日常生活で検査をしているんですか?

 

私の記憶では、パンデミック初期の頃ですが、症状のある人は保健所に連絡して、しかるべき医療施設を斡旋してもらい、そこで検査を受ける。

他に、感染者の濃厚接触者も検査を受ける。というような検査体制だったような。

現在はさすがにかかりつけ医での検査や、感染者の濃厚接触者以外にも同じ職場や学校の人たちも検査されるのでしょうけど、感染の疑いのあるなしに関わらずどれほど日常的に検査を実施しているんでしょうか?

ドイツでは教育機関に通う子ども、企業に属する勤務者は最低でも3日に1回は検査を受けなければなりません。

イベントや大規模集会への参加の前にも検査を受ける事が必要です。

制限措置が強化されてからは、多くの施設で2G+が導入されています。

以上の場所で行われる検査は簡易検査であり、正確性はそれほど高くありません。

しかし、習慣化された検査はかなり多くの感染を、特に無症状やごく軽症な感染者をすくいあげていると考えられます。

それは、10月から市井の検査機関の多くが閉鎖され、有料になり検査数が減った後、秋休みがあり、学校に戻った子ども達の検査が再開されたタイミングで新規感染者数が驚くべき角度で増えていった事からも読み取れます。

 

日本では、ワクチン接種が進み、感染しても無症状や軽症で、検査を受ける機会の無い人が増えていませんかね。

例えば、ワクチン未接種ならかなりの自覚症状があって、家族も全員何らかの症状があり、自発的に医療機関にかかっていた感染者が、ワクチン接種した事で自覚症状がなくなり、感染に気が付かない。

そういうケースはあると思うんです。

いや、ドイツみたいなアホな新規感染者の数字じゃないですよ、そんなには感染者はいないと思いますよ。さすがに。

でも、検査数が減れば新規感染者数も減るものですからね。

なにはともあれ、感染の波を抑え込めたのは本当に良かった。

これから本格的に冬ですし、寒いとコロナだけでなくインフルエンザなども活発になってきますし。

 

さて、ドイツでは保健局のお偉いさんのオミクロン株に対して、面白い発言がありました。

「この新しい変異株が、もし本当に重症化する確率が低いなら、それは我々へのクリスマスプレゼントになるだろう。」と。

オミクロン株についてはまだ多くが未解明ですが、傾向として以下の事が報道されています。

・感染力が強い。

・ワクチン接種者にも感染する。

・今までのコロナ感染の症状とは異なる症状である。

・重症化しにくい。

・子どもへの感染で従来よりも症状が重くなる。

全てに“の可能性がある。”前提ですが、もし以上の事が確定ならば、オミクロン株に置き換えが進めば、コロナで入院する人は減る訳で。

そしたら、パンデミック終焉じゃん!

これは、すごいゲームチェンジャーかもしれない。

ワクチン無しでパンデミックが収束すれば、全世界がコロナ以前の生活に戻ることが出来る。

デルタ株の置き換わりは約2カ月かかったと言われています。

オミクロン株は、感染力が強いと言われているので、置き換わりにかかる時間はそれよりも短いとして、年明け1月頃にはいろんな項目に答えが出ているでしょう。

 

もう、祈るような気持ちですよ。オミクロン株の弱毒性に。

なにせ、2月に海外に行く予定しているから。

しかも、ライブ目的で行く私は、今の制限措置のままだとその国に飛べたとしてもライブは中止になっちゃう。

 

オミクロンよ、無毒であれ。