4月26日、ドイツ連邦政府と州政府は新型コロナウィルスのワクチン接種計画について協議を行いました。
その中でも特に気になる『ワクチン接種済の人がどのくらい制限を受けないようになるのか?』という議題が話し合われました。
発表された内容をざっくりとまとめたいと思います。
ワクチン接種会議のポイント論文では、とあるグループにおいて、新型コロナウィルスを広めるわずかな残留リスクしか存在しないことを「科学的に十分な証拠」が確立された場合、多くの保護措置は必要でも適切でもないと述べています。
このグループに含まれる人の定義とは
・欧州連合(EU)の承認したコロナウィルスワクチンを規定数接種完了した人。
・新型コロナウィルスに感染して回復が実証された人。
です。
おーい、私達家族も、新型コロナウィルスに感染して回復した人グループに含まれるぞ!
この会議ではワクチン接種完了者とコロナ回復者が同列に扱われているのが、私にはとてもとても重要でした。
このレポートおよび、会議の根拠となった論文はこちらで閲覧可能です。↓
予防接種を受けた人や回復者には、「必要な範囲で、円滑化と例外」が適用されるべきです。この論文は、これは特権ではなく、「基本的権利に対する不当な干渉の廃止」についてであると強調しています。
では、具体的にどういった内容なのでしょうか。
- 予防接種を受けた人は、お店やサービスへのアクセスでテスト済みとして扱われます。
- 予防接種を受けたり、実証的に回復した人は、海外旅行の後でドイツに戻るときに隔離される必要はありません。しかし、いわゆるウイルス変異領域から入る際には、適用されません。
- 例えば老人や老人ホームなどでの接触制限も緩和される予定です。
しかし、連邦政府は、予防接種を受けた人や回復者が、博物館やスイミングプールなどの特定の施設を利用する権利を見ていない。
対人距離の確保やマスク着用の義務は、ワクチン接種、回復者においてもより長い期間適用されるべきである。
ざっくり要約すると、今現在は限られた期間の中で陰性証明が出来た人に対して行われている制限解除を、ワクチン接種完了者と回復者にも適用する。って感じでしょうか。
この会議で話し合われた内容はこれから審議を重ね、5月末には拘束力のある声明が発表される予定です。
ワクチン接種者とそうでない人の間に差別があってはならない。
などの問題があり、これからそこをどうするか詰めていくのでしょう。
個人的には、例えば海外旅行の件でいけば、『ワクチン接種済の保護者とワクチン接種対象ではない子供』が一緒に旅行した場合、どのような対応になるのか。というところが気になります。
持病があったりして主治医にワクチン接種を控えるように言われている人もいるでしょうし、個人の信条、考えによりワクチン接種に反対の立場をとる人もいるでしょう。
このレポートを読む限り、ドイツ連邦政府は人々が納得できるようなロードマップを示しているのではないか。と思いました。
この会議では他にも、ワクチン接種計画についての展望が示されました。
国民の約20%に最低1回のワクチン接種が終わっているドイツですが、今後はさらに接種のスピードを上げて、6月には優先接種リストを廃止し、全ての対象者が接種できる環境を整えたい。としています。
ワクチン接種のスピードを上げるための施策も考えられています。
メクレンブルク・フォアポンメルンのマヌエラ・シュヴェシグ首相は、「コロナウイルスワクチン接種におけるドイツ連邦軍兵士の使用を促進したいと考えている。もっとワクチンが利用できるようになったら、ドイツ連邦軍のモバイルワクチン接種チームをさらに展開すべきだと主張する。これは農村地域をさらに良くする方法です。」と語りました。
ワクチン接種では後れがちだったドイツでも、ワクチン接種ロードマップの見通しが立ち、ようやく社会を通常運転に戻すための具体的な議論が出来るようになってきました。
ちょっと難しくて私には通しで調べるのが苦痛だったのですが、希望のあるニュースはどこかの誰かの気持ちを明るくすることが出来るのでは。と思い、挑戦してみました。
意訳が大幅に間違っている。など間違いがありましたらご指摘ください。