この地に初めてワインをもたらしたのは古代ローマ人。
その時以来、プファルツ地方は有数のワイン生産地としてたくさんのワイナリーが誕生しました。
1935年にドイツワイン街道として設定された全長85㎞の南の始点がSchweigen-Rechtenbachの街にある Deutsche Weintor (ドイツ・ワイン門:ドイツ・ワイントア)です。
ドイツワイン街道
ワイン畑が広がるプファルツ地方では最上級のリースリング種が育てられており、ワイントアのあるSchweigen-Rechtenbachを始点としてBockenheim(ボッケンハイム)まで南北全長85㎞にわたってワイン畑、ワイナリーの並ぶ小さな村が連なっています。
出典:https://www.ferienwohnungweinstrasse.de/
日本人にはまだまだ知られていないドイツワイン街道ですが、ドイツ人には大人気。
ワイン街道に連なる村はどこも個性的でロマンチック、郊外に広がるワイン畑と赤い屋根の可愛らしい村の光景はずっと眺めていたくなるほどです。
気候の良くなる夏~秋には各ワイナリーを巡る観光バスに乗ったり、自転車をレンタルしてワインと美食を楽しむ観光客で賑わいます。
夏から秋にかけて開催される各地のワイン祭りには毎年足を運ぶ熱心なファンもいますね。
今年は、COVID-19の影響でほとんどのワイン祭りやイベントが中止になってしまいました、残念です。
ドイツ・ワイン街道『ワイントア』
『ワイントア』は時の政権ナチスが愛国心を高揚する為に設定したドイツワイン街道の南の始点にある門として建築されました。
この門のあるSchweigenからすぐ南はフランスとの国境であり、国境を越えてすぐのフランスの街Wissembourgに睨みを効かせる効果を狙っていたとも言われています。
門のフランス側に彫られた大鷲のシンボルは、戦後にナチスのカギ十字と双頭鷲の内の1頭が削り取られ現在の姿になりました。
ドイツ・ワイン街道『ワイントア』の見どころ
『ワイントア』自体はそんなに大きなものでもないし、見るだけならすぐに終わってしまいますが、せっかくなのでワインを楽しみたいもの。
周辺には“ワインシュトゥーベ”(ワインを楽しめるレストラン)が何軒もありますし、フランス側まで周遊出来る、ワイナリーを巡る観光ミニトレインが走っています。
車で周るのが効率は良いですが、ワイナリー巡りをするなら飲酒運転にならないようにこういった観光バス、ミニトレインを利用するのが安心です。
『ワイントア』とフランス側の可愛らしい街Wissembourgを周遊する観光ミニトレインです。
乗り場は門の前の広場。
古いワイン絞り機
Deutsche Weintor Restaurant
『ワイントア』の前のレストランで休憩しました。
ワイン畑を見渡す広くて気持ちのいいテラスではラベンダーが満開で、風がそよぐたびにいい香りに包まれて幸せ。
ドイツでは白ワインを炭酸水で割って飲むのが人気です。
ドイツ・ワイン街道『ワイントア』への行き方
車で行くのが一番行きやすいですし、駐車場にも不便はありません。
公共交通機関を使って行く場合はバスになりますが、やはり観光で訪れるのならWissembourgから足を延ばすのが一番良いでしょう。
ドイツとフランスの国境は開かれましたので、ハイキングや自転車で行き来するのもお勧めです!
次回は、国境を越えてフランスの街『Wissembourg』へ向かいます。