欧州委員会が、日本からの旅行者を受け入れしなさいよ~。とEU各国に勧告を出したので、日本のネットニュースで『7月、日本からドイツへ旅行が可能になりました!』みたいな記事を見つけたのだけど、ちょ ちょっと待って!
本当にそうだったら嬉しいけど、そんなニュース『たびレジ』から届いてないよ。
賢明な皆様はネットニュースに踊らされることなく、公的機関のサイトで情報収集していらっしゃることと思いますが、私もちょっと自分で調べてみました。
今現在(2020年7月4日時点)の日本とドイツの入国制限状況まとめです。
はっきり始めに言ってしまいますとですね、日本⇔ドイツ間については以前に入国制限について書いた時とほとんど変わっていません。
ただ、この後に大きく変化があった事としてシェンゲン協定国間(主にEU域内)の往来が再び解放された事でしょう。
しかし、依然として日本からの渡航者がドイツに入国しようとする場合は制限があります。
では、どのようなケースなら日本からの渡航者がドイツへの入国を許可されるのか。
- ドイツ国籍者,EU諸国及びシェンゲン協定適用国(アイスランド,リヒテンシュタイン,ノルウェー,スイス)国籍者並びに英国国籍者
- ドイツでの継続的滞在許可を有する第三国国民
- 家族滞在を再開する目的で入国する外国人家族,及び家族に係る緊急の理由による訪問
- 医療従事者,医療研究者及び介護従事者
- 経済的観点からその労働が必要であり,その労働が延期できず,あるいは外国において実施することができない,外国人技能労働者(Fachkraefte)及び高度専門労働者(hoch qualifizierte Arbeitnehmer)
- 貨物輸送その他輸送従事者
- 農業に係る季節労働者
- 船員
- ドイツ国外で(ドイツの大学の学業を)完全な形で進めることが不可能な外国人留学生
- 国際的保護その他人道上の理由による保護を必要とする者
- その任務を遂行する外交官,国際機関職員,軍関係者,人道支援関係者
- 特定引揚げ者(Spaetaussiedlerinnen und Spaetaussiedler)
- 最終目的地の滞在許可証を持っているトランジット乗客
なかなか厳しい条件ですね。
欧州委員会が『もうそろそろええんちゃうか~』と勧告を出した国のリストに日本も入っていたのですが、これはあくまでも勧告であってEU加盟各国が絶対に従わないといけないというものではありません。
それで「すわっ 日本からドイツに行けるようになったのか!?」と考えちゃった人もいた訳ですね。
この欧州委員会の勧告を受けてドイツ政府が入国制限を解除したのが以下の8カ国です。
- オーストラリア
- ジョージア
- カナダ
- モンテネグロ
- ニュージーランド
- タイ
- チュニジア
- ウルグアイ
日本は入ってません。今のところは
なんかねー、ドイツからの渡航者に対して日本が入国制限かけてるからそれが解除されたら、だって!
要はお互いさまにまた往来できるようにしましょうや。って事ですね。
他にも道はある
では絶対にドイツに行くことが出来ないかと言うとそうでもありません。
ドイツが入国制限している対象は国であってその国籍者ではないので、基本的にはドイツ入国の2週間前までに滞在していた国、地域が対象です。
ですから、EU圏内の日本からの渡航者を受け入れている国へまず行って、そこで2週間以上滞在した後であればドイツに入国出来るのですよ。
そんな国ってドコやねん??って思った方、あるんですよ欧州委員会の勧告を素直に受け入れた国が。
ギリシャやマルタ、他にもイタリアとかアイスランドとかオランダとか・・ごにょごにょ いくつかありますよ、日本から旅行出来るようになったEUの国。
※国によって検査や隔離が必要など条件が違います。また利用空港によっても条件が変わりますのでご自身で確認してください。
例えば、日本のパスポートを持った人がギリシャで2週間過ごしてそこからドイツに飛んでも入国は出来そうですが、どうでしょうかその時の運というような気もします。
ギリシャ⇒ドイツの移動で入管審査が無ければ大丈夫ですよね。普通はないですけど、このご時世どういった対応をしているのか想像がつきません。
この裏技が一番使えそうなのは、留学生もしくは留学したい人かな。
入国制限のせいでドイツに来れなくなってしまった留学生や、ドイツに居たけど日本に帰国するしかなかった人達はドイツに来れると思います。
ただ滞在許可を得る事が出来るのは留学先の学校によって対応が変わるようです。例えば公立の大学と私立の語学学校では対応に差が出ると思います。
既に書類の準備が終わっていても滞在許可証に関する変更が無かったか学校に問い合わせをした方がいいでしょう。
日本からドイツへの観光旅行はまだちょっとハードルが高いですね。
扉は薄く開かれた、が。
どーにも事態が動かないのはEUからの渡航者に対して日本がまだ入国制限を解除していないからであります。
日本の立場としてはEU全体でみて制限解除したいのでしょうけど、EU内でも感染状況の差がかなりあるので各国個別に対応して欲しいなぁと思います。
日本に外国から到着した全ての人のPCR検査、公共交通機関を使わないで自宅や宿泊先に帰る、2週間の隔離が必要っていうのもね、実質一般の人は一般的な海外旅行が出来ませんから。
以上、ドイツの(日本からの)入国制限について でした。
出典:参考サイト