【ドイツ鉄道と自転車】そこにはまた別の地獄があった【子連れだとね!】

ブレーメン中央駅

ただいま当ブログにて絶賛更新中の秋休みの旅行記ですが、今回は『父子の自転車旅行』という新たなミッションがあったのでした。

もちろん言い出しっぺで、誰からも賛同が得られなくても押し切ったのは夫。

私は始めから自転車に乗る気はさらさらなく。

「あ、子どもらと自転車で旅行するん?じゃあ、私は別行動で好きなとこ行くわ~」

と別行動前提で旅行の予定を立てるつもりでした。

「最初のハンブルクだけは一緒に行って、その後から別行動にしよう」と、夫。

思えばあれが地獄の幕開けだった。

 

秋休み前日、長男が学校から帰って来るなりすぐに出発。

初日は最寄駅からハンブルクの友人宅まで約7時間の列車移動です。

ハンブルク中央駅

各自の装備は、私はリュックと小ぶりなキャリーケース。

子ども2人と夫はそれぞれ自転車にリュック。さらに、夫と長男の自転車には両サイドにたっぷりの荷物。

夫の自転車に括り付けることが出来ないものを、私がさらに抱える状態で、全員持てるものは全て持ち、余裕なし。

そして、大量の荷物を積んだ長男と夫の自転車は自立しない状態。という。

なんやこれ、なんでこんな荷物多いねん。

 

それは、夫の予定ではハンブルクに到着後、最低1週間は自転車ツアーに出て、寝るのはそのへんで野宿するつもりだったから。

それで寝袋やらマットやら嵩張るもんばっかり抱えてたんやな。

あほか!

そんな予定は車移動の時にしてくれ。

車に自転車キャリーつけて、キャンプ用品積んで行ったらよろしい。

電車移動ってどんだけ無理があるか、私も出発前に気づけよ。

 

さて、自転車やら車椅子やら、ベビーカーやら犬やら大型の楽器やらランプシェードやら多様なものを積載可能なドイツ鉄道ですが、長距離高速鉄道の場合は自転車を持ち込める車両が決まっていて、事前に予約しておかないといけません。(1台につき8€)

自転車の指定席があるという事ですね。

こんなふうに↓

ドイツ鉄道 自転車ピット

はじめにみんなで「自転車でハンブルク行くって、大変やん。」と言ったら

「大丈夫、電車で行っちゃうから」ってさらっと返した夫。

いや、あんた 電車やから大変なんやん。

 

まず列車に乗り込む時にも段差や階段があるので、子どもは自分で自転車を抱えて乗ることが出来ません。

夫は自分の自転車を抱えて身動きできないし、私がまず自分の荷物を先に列車内に放り込んで両手を空けてからすぐに引き返し、子どもとその自転車を抱えて乗降車する。という事を毎回くり返し。

降りる時なんて、先にホームに荷物をほおり投げ、その身を返して車内の子どもに向かうもまだ降りる人がいて『まだ降車客が降りきっていないのに乗車しようとする狂ったおばさん』だと思われて押し返されるし。かといって降りる客を待っていたら、子どもに辿り着いて自転車と子どもを降ろそうとする頃には乗車する客の波にのまれて危ないし、下手したら降り損ねるし、どうもこうもカオスやわ。

それも子ども2人分、毎回それ!

 

駅に着いたら着いたでエレベーター!!

エレベーター!エレベーター!

ホームからホームへの移動はもちろんエレベーター無しではどう考えても無理があるんですが、そんなエレベーターもね混んでるの。並んでるの。

で、乗り換えの時間が少ない時に限って自転車1台しか入らない大きさのエレベーター。夫は自分の自転車抱えて階段強行できるけど、子どもの分は出来ないよね。

私だって自分と夫の荷物で両手がふさがっているし、どうにもならん。

 

そしてハンブルク中央駅よ。

どうしてこの秋休みに全てのエレベーターが工事中なのだ?

子どもが自転車抱えてエスカレーターなんかに乗れるか!危ないわ!

 

疲弊して、夫に、ハンブルク駅に、ドイツ鉄道に全てに対して悪態つきながら到着したハンブルクでもうこれでやっと解放される。今後は海でも川でもどこへでも好きな所へ行っとくれ。と思ったら『この後1週間のお天気は下り坂です』と、ハンブルクの天気まで裏切りやがる。

雨天の装備までは用意してないという事で、ちょこちょこ日帰りだか、1泊の自転車ツアーに行ってその他は列車移動しながら旅行する事になりました。

 

同行?同行せんよ!そんなんまた私ひとりがしんどいだけやん。

 

とは言ったものの、私が同行しなければ子ども達が危機にさらされるのは明白だったので渋々同行しましたよ。

何この、毎回お決まりの最悪パターン。

 

ドイツ鉄道の乗り換えの設定時間もキツイんだよね、そこもうちょっと自由度高く出来たらいいのに。

乗り換え時間10分で、エレベーター待って、1台ずつ乗降車してってギリギリ。か、ぎりアウト。

しかも遅れるでしょ、あなた、ドイツ鉄道さん。

そんな時に次男の「ママ!おしっこ!!」

白目のまま消滅したい。ごめん、もうそのままパンツにして。

 

復路のとある乗り換えでは、乗り換え時間は7分。

またも狭いエレベーターで1台ずつ6番線ホームに上り電光掲示板を見ると『列車は14番線ホームに変更になりました』と!

心臓が跳ねるとはこの事。

この時、夫はエレベーターを諦めて別行動していて、彼がホーム変更を知っているかどうか分かんない!パニック!!

とにかくまたエレベーターを呼んで長男には待たずに先に行くように言って、次男と14番線に走る!走る!

あと4分!!

チラッと目の端に入った夫に「ホームが変更になってる!!」と叫び、走る!

14番線に上って、ちょうど夫も登ってきたところに列車が入線してきたー。

えーっと、自転車の指定席のある車両は1号車。

1号車は・・・1番端っこ!向こう!!ヒーー!!

まんが ハハコグサ

1キロくらいは遠いんじゃない?

自転車の人たちは自転車でホームを猛ダッシュ。

夫が荷物を落とす!やからちゃんと括り付けとけっつったやろ(怒

アホー

そんな邪魔になるだけのスケートボード捨ててしまえ。

まんが ハハコグサ

私は約1キロをキャリーケースと寝袋とマット抱えて全力で走った。

こんな大人になって全力疾走する事があるなんて思わなかったわ。

この旅行中だけで頻繁に。

運動不足の40代、下手したらポックリもんですよ。

 

自転車だと、とりあえず列車に乗り込んで車内を自分の指定席まで移動するって出来ないからね。

ほんま、誰や 自転車もって鉄道旅行しようなんて考えたんは。

 

これ私が完全別行動だったら、夫一人で絶対無理なやつやったやん。

だからオメーとは一緒に子連れ旅行したくないんだ。

今度からは頼むから一人で行っておくれ。

 

という、秋の旅行の裏話でした。

次回からも秋休み旅行記、まだ続きます。