誕生日と寿司とドイツ人。

schwarzwälder kirschtorte

今朝は明け方から雪が降って、屋根と中庭が白くなり、いつもは暗い部屋の中も明るくなりました。(反射効果)

寒くても、雪かきが面倒でも、雪っていいですね。

 

ここ数日は義母の誕生日のため、買い出しに行ったり、準備したり、少しいつもより活動量が増えた時間を過ごしていました。

もう何歳になるのかさえあやふやな自分にとっては60歳を過ぎても、家族が揃って盛大にお祝いするのは少し不思議に感じます。

義母は家族の中心、家の太陽なので、義父や義弟の誕生日とは扱いが別格になるのも納得ですが、仲良いよね この家族。

 

夫と長男はケーキを焼きました。

トップ画像のケーキは『schwarzwälder kirschtorte』(シュヴァルツヴァルダーキルシェトルテ)

簡単に訳すと『黒い森のサクランボトルテ』です。

チョコレートのスポンジケーキをベースに、チョコレートクリームを挟んだ濃厚なケーキです。

アルコールを使ったレシピもあるようですが、うちは子どももいるので無しのやつで。

 

鴨肉のロースト

メインの料理はジャガイモ団子に鴨肉のロースト。

例年だと義弟が料理を担当するのだけど、今年は仕事が忙しくて、肉屋に頼んだそうです。

巻き寿司

我が家は夫と長男がベジタリアンなので、私が巻き寿司をこしらえました。

 

世界中で大人気の『SUSHI』ですが、欧米人が『SUSHI』と聞いて思い浮かべるのはたいてい巻き寿司の方です。

私は、“にぎり”だなぁ。寿司といえば・・・。

なぜ、巻き寿司かと言えばにぎりの出来る職人が少ないのもあるし、にぎりに出来るネタがあまりないという事もあるかも。

とにかくドイツでも『SUSHI』といえば“巻き”なんであります。

 

そんな理由もあり、義母はなにか巻く系の食品を見ると必ず「ス~シ~」と言ってきます。

春巻きとか、ロールケーキとか、ロールキャベツとか、おにぎりとか。

最初は流していたけど、日本に来た時におにぎりをいちいち「スーシー」と言っていたので、これは買い物をしたりした時に間違いが起きるパターンだと思って訂正しました。

寿司とは白米にすし酢を合わせた米を使った食品の事で、海苔で巻いてあっても酢飯を使っていなければそれは寿司ではない。と伝えました。

よって、にぎり寿司もちらし寿司もてまり寿司も巻いていなくても寿司なんだと。

寿司の“す”はお酢のすだからね。

“し”は、・・・知らん。

 

以前、義弟(料理人)が『寿司をつくるから米が要る』と言っていて、ちょうど日本から持ち帰った米があるから使っていいよ。と渡したら『え?要るのはスシライスなんだけど?』と言われた事があります。

日本の米は全部スシライスなんだよ。と言ったら衝撃を受けていました。

確かに、ドイツのスーパーでは『スシライス』と明記されて販売してますしね。

米を食べる習慣のないドイツ人ですが、家庭料理で米を食べる時はタイ米のようなロングライスが多いようです。

炊く時もパスタ茹でる時みたいに塩入れてグラグラに煮るんだよね。

そっちの方が衝撃だったわ、私には。

寿司の米を炊く時も『アルデンテ』とか言ってるし。

日本の寿司職人が聞いたら卒倒しそう。

 

そんなですから、私が多少不細工な巻き寿司をつくっても大絶賛で食べてもらえるドイツです。