ドイツ人、クリスマスが近くなると寄付したくなる?

クリスマスライトボール

11歳の長男は、この夏くらいからあまり家に居なくなりました。

毎日、仲間たちの誰かの家に行ったり、出かけていて夕食の時間まで帰って来ません。

家族よりも友達といる方が楽しい、そういう年齢になりました。

 

長男とその仲間たちが今のめり込んでいるのが、自分たちのアジト作り。

古いキャビンを譲り受け、それをDIYでリノベーションして自分たちの基地にしたいのだとか。

こんなやつ↓です。

 
 
 
 
 
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上の画像は例です。

長男たちのキャビンはこれから作っていく予定で、まだ床部分しか出来ていません。

それで、キャビンをつくるためにお金が必要なんです。

色々考えた結果、ストリートに出て資金を稼ごうと思いついた少年達。

時間の合う時を見つけては街角に立ち、音楽を演奏して小銭稼ぎに精を出しています。

 

下は10歳から上は14歳の5人の少年が、道端で演奏していると、まぁ 珍しいし、へたっぴな演奏も微笑ましいし、けっこうな額を稼ぐんですよ。

トロンボーン、サキソフォン、クラリネット×2、トランペットのバンド編成で、曲目は誰もが知っている懐かしのヒットソング。

特に一番小さい子がトロンボーン奏者で、手をめいっぱい伸ばさないと届かないのがめちゃくちゃ可愛いのですよ。

トロンボーンのボワァッ ボワァッ~って外れた音がなんとも牧歌的で和む。

 

久しぶりに天気の良くなった先週土曜日に、また街に出て演奏した長男と仲間たち。

長男が鼻の頭を真っ赤にして帰宅し、開口一番

「今日ね、1時間半演奏してね、350€稼いだよ!!」

さっ!さんびゃく、ごじゅう、ゆーろ!?

しかも、たったの1時間半で!?

荒稼ぎにもほどがあるやろ。

 

「僕、大人になったらプロのストリートミュージシャンになる!」

いやいや、君らは子どもというアドバンテージでそれだけ稼げているのであって、おっさんグループが同じことしてもジョークにしかならんし、稼ぎもないから。

 

長男たちが演奏していた場所は、その街の中心広場で、例年であればクリスマスマーケットが開催されている場所です。

クリスマス前の買い物を済ませようと財布を満たして街に出てきた人が、クリスマスマーケットが無くて寂しく思っている広場に来てみたら、なんだか子どもが一生懸命音楽を演奏している。

これは、ついいくらかの小銭を投げてみたくなるのも分かります。

キリスト教の教えで、寄付文化の根付いているドイツですが、クリスマスにはさらにその意欲が高まるようで、家族へのプレゼント購入と同時に寄付を行う人も多いです。

 

私の大好きなドイツのバンド『AnnenMayKantereit』は、デビュー前はケルンの街角に立ち、ストリートミュージシャンとして下積み時代を過ごしました。

以前見たインタビューでボーカルのヘニングが

「冬に街角に立つのは寒くてとても辛いけど、クリスマスの頃になるとすごく沢山の投げ銭があるんだ。それだけで夏のホリデーに行けちゃうくらいのね。」

と話していた事があるから、やっぱりクリスマス時期のストリートミュージシャンは稼ぐ。のは本当なんですね。

 

AnnenMayKantereitのビデオ。↓

ストリートミュージシャンだった事を少し話しています。


www.youtube.com

 

「あともう一回、街で演奏すればキャビンの資金は間に合いそうなんだ。」

と、長男。

 

クリスマスまでに、な。 少年達よ、がんばれ。