ドイツでも異常気象:更新しました。2021年7月19日17時

 
 
 
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毎年、どこかしらで災害の起こる日本。

それに比べ、ドイツは地震もなく災害の少ない国だと思っていました。

が、今年は典型的な異常気象の夏と言われ、局地的な大雨がいたるところで発生しています。

水曜の夜には100年に1度と言われる水害が西部で発生し、大きな被害が出ています。

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被害のあった地域は大きく、ライン川の西側アイフェル地方と呼ばれる一帯、アイフェルに繋がるベルギーの地域でも犠牲者が出ています。

数日前にはバイエルン北部で100年に1度と言われる洪水があったばかりなのに。

100年に1度が1週間に2回もあるとまたどこかで起こるんじゃないかと思っちゃうよね。

 

被害の全容はまだ分かっていませんが、この地域を通る主要道路は通行止め。

鉄道もストップしています。

天気予報ではこの後も雨が降る可能性があり、注意を呼び掛けています。

これ以上被害が広がらない事を願います。

 

日本でも、大きな災害がありました。

これから台風の季節です。

 

もうドイツでも、日本でも、どこでも災害レベルの極端な気候は勘弁してください。

 

◇◇◇ここから追記◇◇◇

災害発生から丸一日以上が過ぎ被害の状況が明らかになってきました。

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現在は死者81人、1000人以上が行方不明と報道されています。

ドイツでは戦後最大の自然災害となってしまいました。

ドイツだけでなくベルギー、オランダ、フランス、スイスでも被害が出ているもようです。

 

この豪雨の前線が少しばかりずれていたら、我が家のある村も完全に水没していたでしょう。

そんな恐ろしい事は想像もしたくないけど、備えは大切ですね。

 

天気予報では今後豪雨災害のあった地域の支流から大きな河川へ大量の水が集まる為、ライン川下流域の地域では要警戒だそうです。

ライン川流域のルール地方の水域は昨日の時点で既に地表と同じか地表より高い水位まで上がっているのでこれ以上水嵩が増えると持ちこたえられないですね。

これは、その地点では雨が降っていなくても急激に水位が上がるので河川など水のある場所には近づかないように。との事です。

ライン川流域にはヨーロッパでも有数の日本企業街デュッセルドルフがあります。

くれぐれもご注意ください。

 

◇◇◇

 

最悪の災害となった西ドイツの洪水から数日、豪雨の前線が東に移動し、バイエルン州南部、国境を挟んでオーストリア、ザクセン州チェコ国境近くのザクセンスイスで、また水害がありました。

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西ドイツ地域では今後数日は晴れの天気が安定するようです。

救援や寄付も続々と到着しており、これから本格的な復興作業が進んで行くでしょう。

一方で、被災地のインフラはまだ復旧しておらず、ドイツ連邦軍が主体となって水の供給や崩壊した建物の解体、道路や橋の復旧に当っています。

西ドイツの大動脈と言える高速道路A1も洪水により被害を受け不通になりました。

その他の主要道路も多くの場所で破壊されています。

この道路の復旧には数カ月はかかるとみられています。

 

犠牲者の多く出たアイフェル地方は、ドイツ最大の面積を誇る森林地帯です。

この地域はドイツの中でも人口密度は低いのですが、山間の狭い渓谷に沿って小さな村が連なっています。

元々、水害の心配される地形でした。

今回の災害で一番被害の大きかった村のひとつ『Schuld』では、集落が丸ごと流されてしまいました。

集落のまわりをAhr川が馬蹄型にぐるりと囲むように流れています。 

なんで、ここに住宅地つくったし。

 

これから復興が進んでも、このような危険な地形にはまた生活を再建しようとは思わないのではないでしょうか?

というか、政府が主導して危険地域を見直し、地区の移転を考えないといけないですよね。上のような危ない地域は、住宅建設禁止にするべきだと思います。

 

100年に1度と言われる過酷な自然現象が頻発することが予想される現代。

復興の際にはハザードマップを見直し、今後の災害に備える宅地計画が必要ですね。

それが今回の災害で学ぶべき教訓ではないでしょうか。