ドイツ最高峰ツークシュピッツェ山は標高2962m。
オーストリアとの国境に近いドイツ南部にあります。
上の画像では奥に見える山の右手がツークシュピッツェ山頂です。
真ん中の変形三角の山はアルプスピッツェという山で最高峰ではありません。
こちらの方が大きく見えますけどね。
ツークシュピッツェ山はケーブルカーで山頂まで行けるので、子連れでもお年寄りでも気軽にドイツ最高峰に到達することが出来ます。
ミュンヘンからなら公共交通機関を使って日帰りも可能なので、今回は主にミュンヘンからの行き方とツークシュピッツェ山観光のコツを紹介します。
ツークシュピッツェ山、麓の村『ガルミッシュ・パルテンキルヘェン』
ツークシュピッツェ山頂を目指すなら、まずは麓の街ガルミッシュ・パルテンキルヘェン(Garmisch-Partenkirchen)へ向かいます。
ミュンヘン中央駅から乗り換えなしで約1時間20分。1時間に1本の運行です。
バイエルンチケットを購入すれば電車、バス、地下鉄などバイエルン州内の交通が1日乗り放題になるので、日帰りの方はこちらの方がお得です。
ガルミッシュ・パルテンキルヘェン駅
ガルミッシュ・パルテンキルヘェンの駅です。
ローカル線しか停まらない小さな駅ですが、観光地という事もあって駅の規模の割に充実しています。
営業時間は限られていますが、インフォメーションセンターを兼任した対人のチケットセンターもありますし、売店もバーガーキングもあります。
駅前はバス、タクシー乗り場です。近郊の観光地へ向かう観光バスの乗り場もこちらです。
駅を出て正面左手には郵便局があります。反対側には銀行ATMもありますよ。
1番線ホームに出るとコインロッカーがありました。
これって旅行者には意外と重要なんですよね。
コインロッカー前に有料のトイレもあります。
トイレもロッカーもユーロの小銭が必要になりますのでご注意ください。
車の方はツークシュピッツバーン駅の近くに大きな駐車場があります。
その他、アイブゼー駅にも駐車場あり。
グライナウは駐車場はありますが小さいので繁忙期は避けた方がいいでしょう。
あ、ツークシュピッツェ山に行きたいんだった・・・。
ガルミッシュ・パルテンキルヘェンまで来たら後はツークシュピッツバーン(ZugspitzBahn)に乗って山頂を目指します。
ツークシュピッツバーンの駅はガルミッシュ・パルテンキルヘェン駅の西側、ガルミッシュ・パルテンキルヘェン駅のホーム地下道を抜けて駅の裏手に向かいます。
ツークシュピッツェバーン駅からDBガルミッシュ・パルテンキルヘェン駅への連絡通路
ツークシュピッツバーン(ZugspitzBahn)
ツークシュピッツェバーン駅。
駅舎は新しく建て替えられていましたが、列車の車両は古いままですね。
車内もレトロでかわいいんです。
新しいツークシュピッツェバーン駅が建つ前の、古い駅舎の画像もそのまま残しておきますね。
現在の駅は150mほど南に移動したので、ガルミッシュ・パルテンキルヘェン駅から連絡通路を通ってきた場合は、出て左手にツークシュピッツェバーン駅が見えます。
振り向くとドイツ鉄道、ガルミッシュ・パルテンキルヘェン駅です。
駅の正面奥に見える山はヴァンク(Wank)という山で、こちらもケーブルカーで山の上まで上がることが出来ます。
ガルミッシュ・パルテンキルヘェンは山に囲まれていて、他にもケーブルカーでアクセスできる山がありますが今回はツークシュピッツェ山に絞って紹介します。
ツークシュピッツェ山に上るにはツークシュピッツバーンで、下の図の赤い線をなぞります。
途中グライナウ(Grainau)という駅で必ず乗り換えがあります。
その先はアプト式鉄道でツークシュピッツバレー駅まで行きグレッチャーバーンに乗り換えて山頂に行く方法と、アイブゼー(Eibsee)でケーブルカーに乗り換えてダイレクトに山頂に行く方法があります。
アイブゼーもめちゃくちゃ綺麗な湖ですので、行きと帰りを違う経路にして湖観光も合わせるといいかと思います。
チケットはツークシュピッツバーン駅で直接購入できます。
現金、クレジットカード有効。
料金は下の公式サイトを参照ください(英語)
夏季の一日券、『Zugspitze Ticket』で大人ひとり約60€とバカ高いですが、自力でそう簡単に登れる山じゃないですからね。
先人の信じられないような労力の結果の山岳鉄道、山頂の絶景を考えたら払っても惜しくはない金額だと思います。
家族連れにはお得なファミリーチケット、長期滞在者には3日券やシーズンチケットもあります。
繁忙期は30分に1本の運行です。
在りし日のツークシュピッツェバーン(車内は木造です。)↓
《アイブゼー》
ツークシュピッツェバーンで向かうとグライナウの次に停車するのがアイブゼー(Eibsee)です。
アイブゼーからはツークシュピッツェ山頂へダイレクトに上がるケーブルカーがあります。
車で来られる方は、アイブゼーに直接来てしまった方が時間とお金の節約になるでしょう。
このZugspitzBahn、所々へんてこな日本語表記があるのですがそれはご愛敬。
2962m、トップ オブ ジャーマニーの旅へ行ってらっしゃいませ!
ツークシュピッツェへ行く時の注意点
・高地ですので事前のお天気チェックは怠りなく。
60€も払ってガスに包まれ何も見えなかったら泣くしかありません。
上の公式サイトにWEBカメラもありますからね、麓の天気と山頂は同じではありませんよ。
・日焼け対策は十分に。
サングラス、帽子、日焼け止めをお忘れなく。
・天候の変化に対応出来る服装を。
風よけの出来る長袖の上着は必須です。
歩きやすい靴で!
・ベビーカー、バギーの持ち込みは可能ですが、機動性が悪くなるので出来るだけ抱っこ紐を活用したほうがいいと思います。
ガルミッシュ・パルテンキルヘェンのツークシュピッツバーン駅で、バギーを預かって貰う事はできます。但し、外に置きっぱなしになるので急に天候が変わった場合は濡れます。
山上レストランにはオムツ交換台のあるトイレがありますよ。
・各ステーションでカフェ、レストランはありますが、飲み物くらいは持参したほうが無難です。
どこも観光地価格でめちゃ高ですからね。
・時間は余裕をもって計画を。
ガルミッシュ・パルテンキルヘェンの麓駅からツークシュピッツェ山頂までって思ったより時間がかかります。片道2時間以上。
+観光する時間を考えて、十分な時間配分で計画を立てましょう。
【ガルミッシュ・パルテンキルヘェン近郊のバスネットワーク】
もしもガルミッシュ・パルテンキルヘェンやグライナウに宿泊するなら、宿泊者ひとりにつき一枚ゲストカードがもらえます。
現地の施設が無料や割引になるカードで、地域のバスもゲストカード提示で無料になります。
バスネットワークは、ガルミッシュ・パルテンキルヘェン駅ーガルミッシュ中心部ーグライナウーアイブゼー各地を接続していますので、ツークシュピッツェとガルミッシュ・パルテンキルヘェン近郊をじっくり観光したい方はバスもありです。
乗車場所にもよりますが、ツークシュピッツェ山頂を目指すなら、バスより鉄道利用の方が早いです。
バスは乗り換えが多く、路線も分かりにくいのでツークシュピッツェ日帰り観光の方は鉄道&ケーブルカー利用が無難だと思います。
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はい、お気づきの方もいるかと思いますが、ここからがっつり冬場のツークシュピッツェ画像になります。
え!!
仕事で毎日通っていたのに、今さら60€出して1日券を買う気にならなかった。
夏は夏でそれはそれは素晴らしい景色ですので、みなさまの想像力に期待します。
ツークシュピッツェ山頂に向かいます!
車窓からみたツークシュピッツェ。
グライナウでアプト式鉄道に乗り換え済みで、これからトンネルに入ります。
このトンネル内はめちゃくちゃ急斜面を走行するので、むやみに立ち歩いてはいけません。引っくり返ったら止まらないですよ。
ツークシュピッツェ山頂の景色
冬はこのようにスキー場になっています。
下に見える建物がツークシュピッツバーンの駅、レストランの建物です。
ここでケーブルカーに乗り換えて山頂駅まで来ることが出来るのです(考えたら凄い事、富士山頂にケーブルカーで行けちゃうようなもんだよ!)
夏場はこんなに真っ白ではないですが、氷河なので雪はあると思います。
10年くらい前までは、この氷河で夏にスノースポーツのキャンプなども開催されていました。ハーフパイプ作ったりして。
今は雪が十分ではないのか夏キャンプはやっていませんね、温暖化の影響ですかね。
金色の十字架の建っているところが最高地点です。
山頂駅には広いテラスがあって360度の大パノラマを眺めることが出来ます。
まさに 絶景!!
空も近い。
この山頂テラスにドイツとオーストリアの国境があります。
昔は国境を管理する出入国管理の小屋があったんです。今はその跡だけ見られるのかな、線みたいのが引いてある。
テラスに立って見渡すと北側(ドイツ側)は平地が広がり高い山が見えないのに対し、南側(オーストリア側)は山脈が続きどこまでも山が繋がっているのが分かります。
ああ、アルプスに居るんだなぁ。と実感してください。
山頂駅にはカフェがあり、天気が良い日には外のテラスで絶景を眺めながらビール!って最高の体験もアリですよ。


ミュンヘンから日帰りで行ける旅先でイチオシの、ドイツ最高峰ツークシュピッツェ山でした。
次回からは麓の街、ガルミッシュ・パルテンキルヘェンについてお届けします。